【ウルトラファイナル使用構築/最終6位1864】ダメージ暗算勢がUSUM最後の大会でレートを這い上がってみた
はじめまして、猫村銀杏(ねこむらいちょう)と申します。
当記事ではポケモンUSUMの最後の大会「ウルトラファイナル」で使用した構築及び所感等について語っていきます。
①記事を書いた理由(長文な上に本筋には関係ないので面倒なら飛ばしてどうぞ)
私はほとんど構築記事というものを読まない。読むというのならその行動をするための積極的な理由があるのだろうが、読まないというのならそこに大した理由はない。
私はエビが嫌いであり食事の時は絶対に食べない。そもそもエビを食べると体調が悪くなるし食欲もなくなるしで、私に対して全くメリットがない。だからそれを食べないというのには確たる理由がある。チャーハンにしれっとエビが入っていたりするとむかつくし、カップヌードルにはエビが入っているのにシーフードヌードルにはエビが入っていないというのを明確に知っているのはエビ嫌いの人間くらいだろう。
それに対して、構築記事は私の興味を惹かないから読まないというだけである。やらないということに対してそこには理由すらない。
じゃあなんで構築記事が全く私の興味を惹かないかといったら、私のポケモンに対する感覚と他人のポケモンに対する感覚が致命的にずれているからだと思う。
そのずれの一番の要因は、私がダメージ暗算をできてしまうからだろう。
ダメージ計算をツールや電卓を使ってする人はたくさんいるが、ダメージを暗算してしまう人というのを私は見たことが無い。(噂では聞いたことがある)
しかし、私は暗算ができてしまう。
ツールや電卓を使うとダメージ計算には、私がやる限りでは20秒くらいかかるが、暗算なら長くとも5秒、場合によってはノータイムでの計算も不可能でもない。
一応、細々とではあるがYoutubeにて動画や生配信で、暗算法を解説したり、実際にそれを活かした対戦を見せているのでよければ一回見てほしい。その宣伝もこの記事を書いた目的の一つだ。
https://www.youtube.com/channel/UCQUTk5c3C2ARBxqUv8Etffg
誰もやらない暗算ができてしまうから(やらないであってやれないとは思っていない)、同じゲームをやっていても感覚が異常にずれてしまう。
具体例をいくつか挙げる。
まず、私のポケモン観ではダメージ感覚という言葉が存在しない。
ダメージ暗算ができれば正確にダメージを出せるのだから、そもそも感覚などという曖昧なものに頼る必要が全くない。だから、その言葉自体も使う必要が無い。
しかし、ダメージ感覚という言葉は、ダメ感とも略されてポケモン界でごく一般的な言葉となっている。
「今日はダメ感の調子がいい」「ダメ感とずれてたな」
こんな風に普通に使われている言葉ではあるが、ダメージ暗算には調子の良し悪しなんてないし、計算間違いこそすれ値はそこまでずれない。
こんな言葉を使われると、私としては「何言ってんだこいつ」としかならないのだ。
次に、ダメージ暗算ができると人より一手先が見えてしまう。
それに対してポケモンプレイヤーの多くは、技を選択してその後の結果を見たうえで一喜一憂する。(状況によっては事前に読めている人もいますが、あくまで大多数はという意味で)
実例として、私がとあるWCSの試合を観戦していた時のことを挙げる。
そのシーンでは、剣の舞を積んだガブリアスとアローラガラガラが対面していた。
ガラガラはまもるを選択してガブリアスはライジンググランドオーバーをガラガラに対して打った。
そこで解説の人は「ここを耐えるかどうかが問題ですね」とかいって、ガラガラを使っているトレーナーは祈るような体勢を取り、観客は固唾を呑んでその行く末を見守る。
その時のガラガラのHPは確か106残っていた。(もしかしたら間違っているかも)
たしかに感覚では耐えるかどうか微妙かも知れない。
私はというと、状況から瞬時にその行く末を察する。
ダメージ暗算の詳しい手法は、私の動画を参考頂けるとわかるが、重要になるのは攻防比である。
そして、お互いの数値は私には推測することしかできないから、私はこの攻防比を1でとりあえず概算する。(攻防比1ということは攻撃側の攻撃力と防御側の防御力が一緒ということ)
攻防比が1であれば計算は簡単で、最高乱数で大体120ということは瞬時にできる。最低乱数は102であり、この条件ですらガラガラが耐えるのは厳しいということになる。
この条件を覆すには、ガラガラの防御力がガブリアスの攻撃力を上回らなければいけない。
ガブリアスの攻撃種族値は130で、ガラガラの防御種族値は110である。
ガブリアスは攻撃に努力値を振ることが多いポケモンだと思うし、それをガラガラの防御力が上回ろうと思ったら相当に努力値を振り性格補正までかけないといけない。それですら乱数頼りになるだろう。
そんな状況を察したから、もうこのガラガラが耐える望みがないというのは、その結果を見る前から私にとっては自明の理だった。
そして技のエフェクトが終わった後、当たり前のようにガラガラは瀕死になるわけだが、観客はその結果をみて興奮して、ガラガラのプレイヤーも本当に悔しそうにする。
ただ、繰り返すがそれは私にとっては自明の理であり、逆にガラガラが耐えるという事は起こってはいけないというくらいのレベルである。
そんな反応を見てしまうと、こいつらは一体なにをやっているんだ? と自分の感覚との乖離を感じてしまう。
ポケモン界では、ひとたび改造が発覚するとすぐに炎上騒ぎが起こるが、それは起こってはいけないことを起こしてしまったからだ。
しかし、ことダメージ感覚に対しては、みんながみんな起こらない事を起こると言い、起こることを起こらないと言い、私から見るとそんなこと起こったら改造じゃねえかってレベルの話も頻発する。
まあ、別にポケモンなんて楽しめればいいのだろうとは思うが、最近のポケモン界を見ていると、この私の感覚との乖離が激しくなり危機感を覚えている。
私はダイパ時代からダメージ暗算ができるが、別に表で目立とうとは思わないし、実のところレートをあげてもランキングをあげても特に思うことはないのだが、このダメージ暗算を普及させたいと思うようになった。
そして、レートを上げたり大会でいい成績を残したりするとどうも人の目につきやすいらしいので、最近はちょっとその手の世界にも食指を広げるようになった。
この考察の内容は浅はかなものだと自分でも思うが、対戦中の思考にダメージ暗算を入れることでここまでの成績は残せたということで、またダメージ暗算を普及したいと思いこの記事を書いた。
以上、駄文となりましたが、以下が構築に関する本文となります。
②個々解説
(画像が全部英語で申し訳ないがサブロムだったので)
アルセウス@オボンのみ しんそく、じしん、ギガインパクト、剣の舞
エース枠その①
ウルトラファイナルに参加する上で一番最初に調べたが、考えれば考えるほどこいつをどうしたら対処できるのかわからなかったので、だったら自分が使おうという事で当然の採用。
しんそく、じしん、剣の舞までは早々と確定したが、結局最後の枠は何にすればいいのかわからなかった。ギガインパクトを採用したが結局一回も使わない始末。
シャドークロー、どくどくあたりのほうがまだマシだったかな。
この型のアルセウスは、命の珠がメジャーらしいが、私はこのポケモンが真に優秀な点はクレセリアに匹敵する耐久能力であると思っていたので、それを削る命の珠は選外でオボンのみを採用した。
その耐久と攻撃力を活かすため、努力値はほぼHAぶっぱ。
速さ? しんそくでおk。
相手の思考は分からないが、命の珠前提みたいな立ち回りを相手にされることを感じたので、その裏をかけた気がする。
ゼルネアス@パワフルハーブ ムーンフォース、サイコキネシス、きあいだま、ジオコントロール
エース枠その②
こいつもアルセウスほどではないが、考えれば考えるほど対処方法が少ない。
ゲンシグラードン、黄昏ネクロズマでごまかしたり、トリックルームPTでなんとかするくらいしか、私の思考では思いつかなかった。
だったら自分が使おうという事で採用。(二匹目)
HBにめちゃくちゃ多目に振っているので、日食ネクロズマ及びウルトラネクロズマのメテオドライブは耐えることができるし、相手の振り方乱数によってはムーンフォース二発で落とせるので、ジオコンを積んだ後なら無理やり対面で戦うこともできる。
実際後出しで出てきた奴を狩ることもしばしば。
きあいだまはここぞという時にしか使いません。ダメージ暗算はしっかりしてムーンフォースで十分ならそっちを選択しましょう。
実際めちゃくちゃぶっ刺さったが、相手のPTに入っているエンカウント率は大したことがなかった。
後で調べた限りでは、どうもトップメタでもないらしく、なんでこいつが低評価なのか私にはさっぱりわからない。下手したらアルセより強いまである。
耐久型アルセウスに対して地獄のPP削り合いをしながら、最後のムーンフォースを奴の急所に当てたのはマジで神。まさかジオコンも含めてこいつのPPがほとんど枯れるなんて事態になるとは思わなかった。
グラードン@べにいろのたま じしん、ほのおのパンチ、でんじは、ステルスロック
起点作り①
ジャィァンという名前に似合わず、ガキ大将的な立ち回りではなく、味方をサポートする映画版ジャィァン。
最低限一発耐えて欲しくて耐久に多めに振っている。
だんがいのつるぎは威力0の糞技なのでじしんを採用。
暗算して乱数耐えを読んで、ちゃんと乱数で耐えてくれたのに、しっかりでんじはを外したのはマジで許さない。
ディアンシー@ディアンシナイト ダイアストーム、ステルスロック、リフレクター、ひかりのかべ
起点作り②(兼アイドル枠)
別にネタとして採用したわけではなく普通に強い。
なんでもありの大会ということで、なにが飛んでくるのか分からないという事で、なんでも反射できるポケモンでかつ、壁張りステロ巻き起点作りもできるということで採用。
あとかわいい。(これ重要)
ダークライをダークホールに沈め、ゲンガーを催眠術に掛け、1ターンの間にリフレクターを張りながらステロを撒くというチート性能を発揮した。
なぜかこのポケモンのマジックミラーという特性は全くと言っていいほど読まれない。
攻撃は4振りで攻撃技はダイアストームだけだが攻撃力もそこそこあり、剣舞地震もちのアルセウスとガチの殴り合いを制したことすらある。
鋼を強烈に呼ぶのでそのケアは必須。
イベルタルをかもれる。
メガ進化前と後で種族値ががらりと変わる。
特にメガレックウザは注意が必要で、進化前なら補正無しの珠じしんまで耐えれるが、進化後だと耐えられないので気をつける。
ただ、ほとんどのレックウザは対面だと引いてきた。フェアリー技警戒だろうか?
努力値はほぼHSぶっぱだが、メガレックウザは抜けないし110族が最速である意味は全く感じなかった。
もし次の機会があるならSは準速メガレックウザ抜きにして他に回します。
なんでこいつが低評価なのかわからないその②でもある。ゼルネアスほどではないが。
マーシャドー@きあいのタスキ シャドースチール、インファイト、かげうち、がむしゃら
あまりにもアルセウスをどうしていいか分からなかったのでそのメタ枠として採用。しかしAぶっぱでもインファイトでアルセウスを落とせるとは限らない。ほんとにあいつどうすりゃいいんだ。
シャドースチールは、ディアンシーと同じく相手の戦術潰しとしてめちゃくちゃ機能した。
シンプルに強い。
レックウザ@きあいのタスキ ガリョウテンセイ、なみのり、しんそく、剣の舞
エース枠その③
……のつもりだった。
実際のところマジでいらなかった。
アルセウスとゼルネアスが積まないとそこそこの火力しか出ないのに対して、こいつは1ターン目からかなりの火力がだせるだろうからと採用したが、私には使いこなせなかった。
PTに入れたこともあったが、結果として他の奴でも勝てたと思うことがほとんど。
マジでいらなかった。(2回目)
この枠は日食ネクロズマかもう一匹アルセウスでも入れといたほうがよかった。
③立ち回りの解説
普段は考察記事を読まないとは言ったが、この記事を書く参考としていくつかの考察記事は読んだ。(考察記事の中身というよりその書き方が見たかった)
残念ながら私は他の人たちほど深く考察はできていない。どれもめちゃくちゃ深く考察されていて感心させられるものであった。なので浅はかな私の解説は結構簡素なものになる。
実際の立ち回りはダメージ暗算を駆使して臨機応変にその場に応じて戦うだけである。
基本は初手ディアンシーを出してメガシンカしながら起点を作り、後のアルセウスやゼルネアスに繋げることを意識した。
相手にカイオーガがいる場合はディアンシー→グラードンの二枚採用も結構した。アルセウスやゼルネアスの荷が重すぎるかと思ったが、案外うまくいった。
これで1700くらいまでは割とあっさりいけるが、そこからはそんなにすんなりいかない。
メガレックウザは、②個々解説で書いた通り、ディアンシーが耐えれるかどうかは条件次第と怪しく、ゲンシグラードンも水技があったら一瞬で蒸発してしまうとかなり厳しい。
日食ネクロズマは、ディアンシーは一瞬で蒸発させられるし、グラードンも対面で必ずしも勝てるとは限らない。
私は最初に書いた通り考察記事はほとんど読まない。対戦のための情報源といえば専ら対戦考察まとめウィキであるが、見る情報は種族値と覚える技だけで、それ以外の内容はそこまで熟読しない。
だが、個人の情報網だけでは当然穴はあるわけでこいつの存在を軽視してたのはほんとにやばかった。
対処策として、この二体がいるPTには初手にアルセウスを置くことにした。
壁やステロの補助ありでのアルセウスを考えていたのだが、こいつは単機でもオボン込みで普通に戦えたのは予想外の誤算であった。
日食ネクロズマの対面は、ことごとく1ターン目では相手がウルトラバーストしてこずメテオドライブで突っ込んできたので、剣舞。
剣舞地震では落とせないことは知っているので、2ターン目も剣舞で相手はウルトラバーストしてきてなんか攻撃くらってこっちはオボンのみで回復。
あとはしんそくで無双という超簡単なゲームがかなり決まった。
こちらとしては剣舞1回では、しんそくでもウルトラネクロズマを倒せないことを知っているので、1ターン目でウルトラバーストされて2ターン目のてんこがすめつぼうのひかりが、オボンごと貫通される恐れがあり一番怖かったのだが、おそらくは珠神速を警戒されてそういうことにはならなかったのは好都合だった。
レックウザの対面は、アルセウスを初手にするようにしてからはそもそも対面がなかった。
ただディアンシー対面の場合は、相手がことごとく引いてきてくれたのが、こっちとしてはホントに難しい対面だったので助かった。
アルセウスを初手に出すと、特にその対策としてのイベルタルを強く呼ぶが、そこで当初考えていなかった後出しのディアンシーや、ゼルネアスの出番である。
ディアンシーでステロ撒けば、イベルタルは勝手に削れていくし、なんならダイアストームで殴ることもできる。
ゼルネアスも他のサポートが薄くてもそれなりには戦うことは出来た。
どうもこのポケモンに対する対策はあまりされていなかったように思うが、ホントになぜなんだろう?
ディアンシーもグラードンも後出しからでもそこそこ場持ちはして、ステロ、でんじは、かべも張れるし、後ろのゼルネアスに繋ぐこともそれなりにうまくいった。
④まとめ
最終6位1864でした。最後のお祭りだけあり参加者も多く競争も激しかったみたいですね。
かなり異質な構築記事となりましたがいかがだったでしょうか、よければYoutubeも見て頂いたり、Twitterのフォロー等も頂けますと嬉しいです。
ダメージ暗算ができたらみなさんの勝率も上がりますのでぜひやりましょう! ダメージ暗算勢と言いながら私一人しかその存在を確認できないのはほんとに寂しいです。
質問等ありましたらコメントにどうぞ。
twitter:https://twitter.com/narxais
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UCQUTk5c3C2ARBxqUv8Etffg
▼暗算法の解説動画
▼ウルトラファイナルの対戦動画